SD Datalogger

SD DATA-LOGGER

加速度測定に使っているデータロガーの紹介です.
手軽にSDに記録できるのがGOOD!
自作出来そうなものでもありますが,ものぐさな私にぴったりの製品でした.



Sparkfun製のシリアルSDデータロガー
日本の代理店はStrawberry Linux(ストロベリー・リナックス)というところで,通販で購入できます.

シリアル通信,あるいは,内蔵のA/Dコンバータの値を記録することが出来ます.SDカードは通常のサイズのもので,1GBまで対応のこと(今後は2GB対応になるとか?).
どうやら高性能なCPUを積んでるらしいですが,SDに記録することに特化しているのがすごい.まぁ,プログラムが苦手な(見えないものは苦手.熱とか流体とか言語とか)私にはありがた〜い製品です.

今回はA/Dデータ記録モードしか使ってないので,それについてのみ説明します.

仕様とか

出力される(SDカードに記録される)データはTXT形式で,もちろんEXCELでそのまま読み込み可能.
アナログ出力のあるセンサ(PWM出力でもそれに対応したアナログ電圧が測定できるけど)をA/Dポートに接続し,市販のSDカードを入れるだけで記録できちゃいます.あ,電源は必要だけど.
ちなみに,A/Dポートは10ch.それぞれ10bitのデータが掃かれます(つまり出力は0〜1023ね).サンプリングレートは,何ch使うかにもよりますが,10chすべて使った場合でも150Hzで記録可能.1chのみの測定では1500Hzまで対応します.ただし,SDの書き込み速度もあるので,速いやつを使いましょう(class2でやったら,所々データが抜けました).
電源は3.6〜7.5Vまで対応.3.3V出力のレギュレータが内蔵されています.今回はシガーライターソケットから12Vを取っているので,いったんレギュレータで5Vに落としてからデータロガーに供給しています.

使い方

SDカードはFAT(FAT16)形式でフォーマットしておきましょう.他の形式(FAT32など)だと,エラーが出ます.

一番最初は,このまっさらなSDに記録設定データを入れてやる必要があります.が,そこは簡単.
まっさらなSDカードを入れて電源を入れるだけ.すると,ステータスLEDが素早く点滅→ゆっくり点滅に変わります.そしたら電源を切ってSDを取り出しましょう.
これで,設定用のファイルがSD内に書き込まれます.

この段階では「設定ファイル」が書き込まれているだけで,設定は完了していません.このファイルの中身を書き換える必要があるからです.
では,PCでこのSDカードの中身を覗いてみましょう.

LOGCON.TXTとLOG0.TXTという2つのファイルがあると思います(無かったらフォーマットが不適切か何かですので,もう一度確認を).
LOGCON.TXTを開きます.すると,

  • MODE=0
  • ASCII=N
  • Band=4
  • Frequency=100
  • TriggerCharacter=$
  • TextFrame=100
  • AD1.5=N
  • AD1.4=N
  • AD1.3=N
  • AD0.3=N
  • AD0.2=N
  • AD0.1=N
  • AD1.2=N
  • AD0.4=N
  • AD1.7=N
  • AD1.6=N
  • SafetyOn=Y

という内容がかかれています.
マニュアルを見ていただければわかると思いますが,一応説明

設定内容

・MODE
『0』でシリアルデータを記録,『1』はシリアルデータを記録だけど,指定キャラクタをトリガにして記録開始,『2』がA/Dデータを記録.
なので,今回はMODE=2と書き換えます.
 
・ASCII
MODE=2のときのみ有効.
A/Dの値がバイナリデータで掃かれるか,ASCIIコードで掃かれるかです.EXCELでデータ解析したいので,ASCII=Yと書き換えましょう.
 
・Band
MODE=0,1で使用.
シリアル通信の設定です.今回は無視.
 
・Frequency
MODE=2で使用.
サンプリング周波数を指定します.1〜9999までの値を設定可能ですが,接続ch数によって上限が決まっているので,マニュアルで確認してください.
とりあえず,100は無難な値だと思います.
 
・TriggerCharacter
MODE=1で使用.
記録スタートに使用する文字を指定します.
 
・TextFrame
MODE=1で使用.
何文字分記録するかです.
 
・AD1.5〜AD1.6
もちろんMODE=2で使用.
それぞれのA/Dポートの有効/無効を決めます.使いたいchをAD*.*=YにすればOK.
なんか変な数字の並び順ですが,ボード上の順番になっているので,端から何ch使うかと数えればわかりやすいでしょう.
ちなみに,出力もこの並び順ですので,素直に上から使いましょう.
 
・SafetyOn
MODE=2で使用.
サンプリング周波数が適正かどうか勝手に判断してくれます.普通の使い方であれば有効にしておいて間違いはないでしょう.

さて,設定が済んだらSDカードをデータロガーに戻しましょう.

次は実際に記録してみます.

MODE=2(A/Dデータ)では,電源を入れたらすぐに(正確には初期化の数百msec?あいて)記録が始まります.なので,電源を入れるだけでOK.
記録の停止は,ボード上の「stop」ボタンを押します.
再度記録を始めるには,電源を入れ直すか,ボード上の「reset」ボタンを押しましょう.
注意点としては,電源を切る前に「stop」ボタンを押すこと(押さなくても最後のデータが途切れるだけかもしれませんが).

なお,記録されたファイルは,LOG0.TXT,LOG1.TXT,LOG2.TXT・・・といったファイル名で出力されていきます.


以上が使い方です.
この機能で7,350円が高いかどうかは別として,なかなか使い易い便利なボードだと思います.


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